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2006年初ツーリング 琵琶湖     2004/1/4

正月中、挨拶周りや 仲間とのオフ会などに誘われて 独りになれたのは 正月休みの最終日でした。
前日から天気予報とにらめっこして 近畿地方北部の天気をリサーチしていると 滋賀県北部(彦根)地方 曇りの予報が出ていました。

今日は雪の心配をしなくて済みそうです。
・・・・ということで 琵琶湖一周決定!・・・・

琵琶湖は毎年冬に一回は 一周します。
このところ暖冬なので 楽勝なのですが 今年は久しぶりの寒い冬で なかなか手ごわいかな?


大阪〜京都はいつものイナイチ(R171号)で。

京都からはR1号〜R161号(湖岸道路)で 近江高島まできましたが それまで道路は雪のかけらもなかったのに 突然あたり一面真っ白な雪模様に変化していました。

見事なものです。
高島のガソリンスタンドで 道路状況を聞くと

「道路は 除雪していますよ、道路は・・・」

なんか奥歯にものの挟まったようなおかしな返事です。

まあ いいか!

このへんすごくアバウトな私なんで このまま進みます。


マキノあたりにはバイパスがあって 民家からは離れています。
たしかに バイパス道路には雪がありません。
というのは この道路には融雪装置があって 道の端から1メートルおきに 水鉄砲のように水が噴き出しているのです。
融雪装置画像

あたり一面水を撒いているので 道路は凍結しないのですが 走行していると その水が膝のところまで勢いよく飛んできます。

その水流は場所によっては 私の顔の高さまで飛んできて 上から下までびしょ濡れにされてしまいました。
クルマの人は全然平気なんでしょうが バイクに乗っているものは たいへんな迷惑です。

・・・・っていうか 雪の降る日(この辺から降ってきました)に バイクでここを通行する人なんて あんまりいないのですね。

ずっと水浸しで走って来たおかげで 防寒ブーツ(半分ゴム製:LL.ビーンのデザートブーツにちょっと似ています)の中まで水が入ってきて 足が濡れて冷たく痺れてきました。

足は冷たいというより 痛くなってきました。

仕方なく バイパス道路の安全地帯に停車して 靴を脱いで 持参のタオルで足を拭いて 靴の水分も拭き取ります。

今度来る時は 長めのゴム長を履いてこようかなぁ。
雪国の人がゴム長を履くのは 理にかなったことなのですね。
今日わかりました。

そばを通る自動車は スタッドレスを履いているのか ビュンビュンと速度を上げて 走り抜けてゆきます。
私も靴の中を拭いて 一息ついてから その後に続きました。
融雪装置のおかげで 凍結は免れており 安心してやや速めの速度で走れます。

正面の山々は 滋賀県と福井県の県境の山々。
日本海と瀬戸内海の分水嶺でもあります。
この山は 大陸からの雪雲を受け止めているのです。

時折 長距離トラックの跳ね上げる氷水が 私の顔の高さまで飛んできます。
厳しい冬の返礼を受け止めながら それでも先へ進むのが当然のような義務感さえ感じながら さらに先へ先へ ここまで来たら進むしかないのです。


R161をまっすぐ駆け上がれば 日本海に出てしまいます。
途中 R303の分岐から 奥琵琶湖トンネルにはいります。
トンネルを出るとそこはもう別世界。
あたり一面銀世界で 道路にはかなりの積雪。

融雪装置もここからはありません。
山から吹き降ろすのは風ではなく吹雪。
不気味に道路に吹き積もり 10cmほどの雪の層が道路に積もってゆきます。

クルマの通ったわだちだけが 通行可能な路面。
そこだけは かすかにアスファルトが見えています。

寒さのため エンジンが冷え切って 何度もエンストします。
そのたびに 道の端に寄って キックを繰り返します。
春のツーリングでいつも通る 奥琵琶湖パークウェイの分岐まで来ると 雪の道は端から浸食をはじめ 道路の真ん中だけがかろうじて 通行可能となります。

2輪車は おっかなびっくり そろそろと進みます。

さらに吹雪はひどくなり ヘルメットのシールドに雪が積もって全く前が見えず 拭いても拭いても雪が積もり やがてシールドを開けて走行しなければならなくなります。

賎ヶ岳(しずがたけ)トンネルを越えると さらに雪は増えて 吹雪もひどくなります。

このあたりは この冬近畿地方で一番積雪の多い 余呉湖の裏手にあたります。
(賎ヶ岳は 柴田勝家と羽柴秀吉が戦った古戦場です)


湖周道路(さざなみ街道)との分岐まできました。
このままR8号を進みます。
通行車両の少ない湖周道路の路面は きっとアイスバーンになっていて バイクで通行するのは無理だと判断しました。

通行量の多いR8号さえかなりの積雪で 道路はこのとおり雪が積もっています。

試しに走りながら 左足を地面に接地して 路面の感触を探ってみると つるつるとした地面からの反応が返ってきました。

どうやら かなりの場所が路面凍結しているようです。
バイクはトルクを極力かけず そろそろと進みます。
急な操作は転倒を招きます。

道の端に片寄れば そこは確実に凍っています。雪の積もった路面の下は 氷の顔が潜んでいます。

信号で停止する為に ギヤダウンとエンブレでゆっくりスピードを殺し そうっと舐めるようにリアブレーキアームを踏みます。

発進する時は ローギヤはダメ。尻を左右に振って リアが暴れます。
2速か場合によっては3速発進しなければ 自殺行為です。

自動遠心クラッチでよかった。
雪道では半クラッチがとても難しく 大パワーのバイクなら 即、転倒コースでしょう。

普段嫌気が差している 非力なバイクも 今日ばかりは感謝することになりました。


クリックで大きな画像

木之本インターとの分岐点。
吹雪は収まっていますが 路面はこのとおり 真っ白。

このあたりから 車の数がかなり増えてきました。
自動車はこんな路面でも 平気で走っています。

近頃出来た優秀なスタッドレスのおかげでしょうか?しかも地元のクルマなので 雪道を走りなれているのでしょう。

私は相変わらず そろそろとした(30km/hくらい)ペース。

こうなると 私と私のハンターカブは 走る迷惑に成り果てています。

後から来る車には 先に行ってもらうため 左ウインカーを出し続けて ひたすら左側に寄って道を譲ろうとしますが 左端に寄るのが怖いため いまいち端に寄りきれていません。
(左端の 見えないところの雪ノ下に 何があるかわからず とても怖いのです)

クルマの列の切れた所から 後について走りますが 車間距離をうんと空けないと ブレーキをかけたとき追突しそうになったり 転倒しそうになったりで かなり危ない状況です。

ノーマルタイヤの限界かなぁ。

一度スタッドレスを履いたことがありますが 雪のない舗装路面では タイヤの断面がまっ四角な為 バンク出来なくて曲がりにくいのです。

タイヤチェーンはスイングアームやサスペンションなど 車体の内側を傷だらけにしてしまうので 使いたくありません。


その後 たびたびエンストは繰り返され 冷え切ったエンジンはやがて言うことを聞かなくなりました。
信号待ちでは わずかにアクセルを開けて空ぶかししないと 回転がストールしてやがてエンジンストップしてしまうのです。

クルマの列の中では あせります。
信号とにらめっこして 次の青までヒヤヒヤしながら レーシングを繰り返します。
ギヤを入れていると エンジン回転を上げた時に 遠心クラッチのハンターは走り出してしまうし 
かといって ニュートラルのまま回転の上がったエンジンをそのまま繋げると 路面凍結の為 タイヤが滑ります。

これには困ってしまいました。

その後 もっと恐ろしい現象が現れました。
アクセルを開けた状態で 戻らなくなる。
正確にいうと キャブが凍り付いてアクセルワイヤーが戻らず 開けっ放しになり
本人の意思と関係なく 走り出してしまうのです。

この現象は「アイシング」(だったかな?)という現象で 私も初めて経験しました。
こんな道なので アクセル開度は非常に少なく 回転も上がり過ぎず 制御できる範囲内だったので冷静に対処できましたが とても怖い経験をしました。

自動販売機で 熱いお茶を買ってきて キャブに熱いお茶をかけて暖め 事なきを得ました。

悪戦苦闘を1時間くらい続けていると 湖北の大きな都市長浜を越え 彦根までたどり着きました。
彦根に着く頃になると 不思議なことに 道路の雪は消えて 走りやすくなりました。
ほんの数km戻れば 路面凍結が見られるのに ここでは雪がなくなってしまうのです。

コンビニでの休憩のとき 店員のおじさんに 雪の状況を尋ねてみると 
「雪? ああ年末に沢山降りましたよ」
「えっ 今日?さあ降ってたかなぁ」

木之本あたりでは たぶん今も雪が降り続いています。

ほんの10kmほどしか離れていないのですが。

ここで アイドリング回転をやや高めにする為 キャブを調整しました。

もう寒くないので アイシングを起こす心配もないでしょうから。

雪がなければこっちのもの 寒いのに変わりはありませんが 残りのツーリングを楽しまなければ。

R8号から 景色の良い湖周道路にスイッチして しばらく走ると 大阪からのツーリングライダーが現れました。

ドロドロドロ・・・・

濁った低く重い排気音を響かせて 
アメリカンライダーが寒風の中2台で快走しています。

私は首にかけたデジカメを起動して すかさずシャッターを何度も押します。

アメリカンならゆっくりと流しているので ハンターでも追いかけられるのです。

気がついてみれば ハンターカブのマフラーガードが 途中から折れて ちょん切れているのに気がつかず しばらく走っていました。

焼けたマフラーがむき出しになって 危険極まりない状態になっているのに気がつかず 何度も膝で押さえていたようです。

その場で 持っていた針金で 応急処置を施しました。
寒い中 たいへんでしたが それなりに良い経験でした。
いつもの年なら まだまだ雪も少なく 寒ささえ我慢できれば 琵琶湖一周は可能なのですが 今年は全国的に記録的な積雪で かなり危険を伴います。

もし冬季ツーリングをお考えなら それなりの装備と(防寒防水&雪対策)を施す必要があります)
もちろん私から アドバイスとかサポートは一切いたしません。
行かれるなら 自己責任でお願いします。

帰ってから気がついたのですが オーバーパンツの脛(すね)のあたりが熱で焼けて 穴が開いていたのに 気がつかずそのまま走行して帰ったようです。
下穿きはジーンズなので 焼けることなく火傷もしませんでしたが 一歩間違えば 大火傷をするところでした。

痛い出費でしたが しょうがありません。

ハンターカブのエンジンからの振動は ハンパではなく あちこちネジを緩ませたり ナンバーが亀裂を起こしたり パッキンが破れるは 運転していても腕が痺れるし ロクなことがありません。

ゆっくりのんびり走るには適したバイクで 本来は味を楽しむものなのかもしれません。
たしかに味わいを求めるには とてもよい素材ですが 見た目から判断して ハードな使い方を続けていくと あちこち無理が出てきます。

長距離ツーリングには適さず どちらかというとファンバイクの部類なのですね。

ただ走って楽しく面白い素材なので そのへんを間違えなければ充分楽しめるのではないか
というのが私の結論です。

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