漢字変換  

先日宿泊したあるユースホステルで こんなことがありました。
夕食の後 ミーティングルームで 女子大生と 若いOLの方と ユースのペアレント(宿主)さんと4人で 談笑していました。
女子大生が こんなことを言うのです。

大「ふいんきをパソコンのキーボードで 打ち込みをしようとするんですが どうしても漢字変換がうまくいかないんです!」
私「・・・ん? もう一回言って!」
大「ふいんきですよ ふ・い・ん・き」
私「??」 「それ ふいんきじゃなく ふんいきですよ!」
大「えーーちがいますよ 正しくはふいんきですよ ふ・い・ん・き ウチのゼミのクラス全員が そういって使ってますよぉー」
私「それは 全員が間違ってるんです」・・・・・・・・

ここのゼミの教授 たいへん苦労されているでしょうね。

彼女らの間違いを指摘して 日本語が崩れていくのをなんとか阻止して 踏みとどまってくれているのは パソコンの漢字変換機能なんですね。皮肉なもんです。

我々の世代では 単語を覚えるのには 漢字で憶えていて それを文章にするのですが 彼女たち20歳代から下の方々は 言葉を音で覚えているらしいんです。

ですから 音に出し易いように自分たちがしゃべり易いように自然と単語が変っていくらしいのです。
たとえて言うならば 「ふんいき」より 「ふいんき」の方が 発音しやすいので そのまま覚えてしまう。
10年くらい前に問題になった ら抜き言葉 (見られる=みれる 着られる=きれる 食べられる=食べれるなどの用法です)も同じ種類の言葉だと思います。

いまの30歳代が ら抜き言葉でしたが ふいんきは20歳代の言葉のようで かなり浸透しているように思います。

両方に共通しているのは 口を大きく動かして話さなくなった 現代人の口や顎の筋肉の退化ではないかと推察されます。

現代人は 楽なほうへ流れてしまう傾向があって 若い人ほどその傾向は顕著です。
食べるものも ハンバーガーなどの柔らかいものばかり常食にしていて 歯や顎をあまり活用しない為 顎が未発達で 一見ほっそりとした きれいなラインの細い顎を持った美人がもてはやされています。いわゆる「小顔」といわれているのが その例ですね。

現代日本人の骨格や体格が みるみる変っていっているようです。
生物の種としては 弱い方へ退化していって 危機的状況に向かいつつあるのかもしれません?
現代日本人は これから先 生存競争に生き残っていけるのか ちょっと心配になりました。


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