仁王門 稜(そば)

奈良県葛城市当麻町の 当麻寺参道脇に
美味しい蕎麦屋さんがあると聞き 出かけてみました。
入口には杉玉が下がり 雰囲気は満点です。

店内はしっとりしたインテリアで 一枚板のテーブルが でんと置いてあって ながいながいテーブルになっています。

これで対面で8人くらいは座れそうです。

別の部屋もあって こちらは靴を脱いで座れる 座敷席です。
こちらもテーブルが3つあって 向かい合わせで 合計12人くらい入れそうです。

古い箪笥や民芸品が飾ってあり 掃除も行き届いて 上品な華やかさがありました。
今日は期待してきたので 挽きぐるみの田舎蕎麦の大盛りを頼みました。

出てきたのがこれ。
大盛りにしたら 量が少ないようですが 気を取り直してまず 何もつけずに蕎麦を1本すすってみます。
甘い蕎麦の香りがはなに抜けて心地良く 蕎麦の口あたりがなんともいえません。

さっそく つゆにつけてすすってみると 喉越しがよいのに驚きます。
甘皮を挽きぐるみにして打ってあるので ぼそぼそするかと想像していましたが みずみずしくプリンッとした蕎麦は 今まで食べたことのない感触です。つやつやした輝きのある麺は 堅すぎず柔らかすぎず 「これが蕎麦か?」と思われるほどの未体験のものでした。

つゆはやや辛い目ですが この麺には良くあっているようで 相性抜群です。
薬味は白髪葱と生ワサビ 柔らかい甘みの白髪葱は しっかりした繊維が歯に楽しく
ねっとりと甘いワサビは つんと鼻に抜けたとたんに 辛味はどこかへ消えてしまう絶妙の
かろやかさ。
どちらもつゆに入れずに そばに乗せながらいただきました。

これは 今まで食べた蕎麦の中でも 1〜2を争うくらいの美味しいモノです。
値段の方は 私の基準からすると やや高価な部類ですが 食べてみる価値は充分あります。

よく聞く言葉に「蕎麦に千円もだすなんて」とか 「たかが蕎麦に・・・」などと言う方もおられますが 食べてみないと 答えはでないのです。

この技にこの値段は 私は充分な価値があると思いました。
仁王門 稜(そば)
奈良県葛城市当麻町(住所は新表示なので不明)
近鉄当麻寺駅から西へ当麻寺方面へ 門前にあり。
tel 0745-48-6810
火曜定休(火曜日祝日の場合は翌日)
営業時間 11:30〜売り切れ終いまで)
全席禁煙

画像は当麻寺

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