夏の味 魚ぞうめん

さて これを見たことはありますか?
これは 京都の夏の食べもの「魚ぞうめん」といいます。
名前からして イカソーメンと同種のものと思われがちですが あれはイカサシを細切りにしたもの。

魚ぞうめんは 魚のすり身に塩や卵白 小麦粉その他調味料で味付けし すり鉢ですり混ぜたものを韓国冷麺やところてんのように 細く糸状に搾り出し 熱湯に流し固めたもので 材料その他から考えてカマボコの仲間といえるでしょう。

食べ方は薄味の醤油地のたれとワサビで 刺身のようにいただくか お吸い物の吸い地でいただくのが 一般的です。

日本酒にたいへん合う酒肴なのですが 最近はとんと見かけなくなりました。
京都の居酒屋で注文しても 店員が知らないことも多く 昔ながらの古風な小料理屋クラスから上でしかみられなくなりつつあります。 (あくまで「つつ」と現在進行形です)

他の関西ではどうなのでしょう?
私には 高級料亭は ほとんど縁のないところなので 確かめようもないのですが
2〜3年前の夏 大阪の黒門市場の プロ御用達の魚屋で 一度見かけただけです。

この魚ぞうめんは 錦市場で探し回ったところ 時期はずれでどこにも置いてなく 
途方に暮れていたところ ある大きなスーパーで見つけました。

京都には有名なカマボコ専門店があるのですが その店の専門コーナーが あるスーパーにあり そこでめでたく入手できたのです。

白い方はプレーンで 緑のほうは抹茶なのですが まあ 味はそんなに変わりません。
ものがカマボコなので そうめんのようにすすり上げて食べることはできません。
でも、一口ずつ噛みしめると キュッキュッという歯ごたえと共に 弾力がありながら ブツッと切れる感触は独特のものがあります。

かなり細いのに しっかりした歯ごたえが味わえるのは 上質のすり身なのかと想像します。

さてさて 若い人達 また京都以外の地域の関西の人達 魚ぞうめんを知っていますか?
(しってますよねー あなどってしまってすみません。抗議の書き込みを期待しています)

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