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笑いの作法

大阪人が二人寄ると 漫才になるといわれます。
言葉のキャッチボールなどという単純なものではなく
観客を巻き込んだ 見せる要素を持った 言葉の格闘技ともいえそうです。

片方がボケれば 片方は突っ込む 片方が突っ込めば もう片方は
すかさずボケる。

ボケる方は 相手に突っ込みやすいように 隙を作り わざとすれすれ
間違えた応対をしたり 突っ込む方もわざと芯を外して なかなか答えを出さずに
じらすなどテクニックを駆使して会話を続けながら 相手とコミュニケーションをとり
しかも見ている観客をも楽しませる 遊び感覚の会話形式なのです。

大阪以外の地方の人が その場にいると 驚いたり感心したり そして慣れてくると
その会話を楽しんだりするのですが、さらにその先のハイレベルな会話になると
戸惑ったりついていけなくなってしまうこともあります。

会話する大阪人同士の仲がよく 親密な関係のときは しばしば度を越えた会話になり
周りが着いていけなくなることもあります。

ボケるほうは更に自虐的になり 突っ込む方は更に攻撃的になり 互いの会話に
「あほ」とか「ぼけ」とかいう言葉が出たり 時として相手を叩くマネ(或いは軽く叩くなど)
などが出る段になると 大阪人以外の人は 引いてしまうことになります。

この場合の「あほ」とか「ぼけ」という言葉は 要約すれば 「粗忽物」とか 
「うっかりモノ」くらいの意味なのですが 慣れない他の地方の人にとっては
重い意味に取られて 「喧嘩をしている」と勘違いされることもしばしばです。

そこまでエスカレートしなくても 相手をけなして(少し悪く言うこと)笑いをとるという行為は
聞いているものにとっては 印象が悪いもののようです。

ボケる方はわざと自分を落とし 突っ込む方はそこを笑いのタネにするという形式の
笑いの方式は 他所には無い会話のやり方で 大阪以外の人から見れば
悪ふざけとか 人を見下した下品な笑いのとり方と 思われがちです。

しかし しゃべっている大阪人同士の間では これは約束事であって
お互いの決め事なのです。

そこまでして笑いをとりたいか・・・?

といわれそうですが 大阪人にとっては 他所の人より お互いの距離が近く
多少相手を落としたことを言っても 許しあう仲なら それは笑いを共有するネタになってしまうのです。
そしてそれが 親密なコミュニケーションの手段だともいえそうです。

その約束事を知っている大阪人なら それは観客として笑えるのですが それを知らない
他地方の人は 怖がったり怒ったりするのです。

相手を馬鹿にしてまで笑いをとるなんて とんでもない!と叱られそうですが 
これは 当人たちの約束事であり 彼らには彼らのルールで会話が成立しているのです。

このくらいハイレベルになると 関西人でも 大阪人しか到達できない域だと思います。
しかも仲の良い大阪人同士限定です。

仲良しの大阪人同士が この手の会話をやりだすと 掛け合い漫才のようですし
この場にいる 京都人 奈良人 神戸人が 引いているのを見たことがあります。
(でも聞いているだけなら楽しいんですけどね)

以前こんなことがありました。
大阪のノリが大好きな 東京人がおられて 私とこの方の会話の格闘技が始まりました。
このときは ほんの遊びでした。

相手のノリが良く かなりきわどい突っ込みを入れてこられて 私もボケにまわって
大いに笑われる人を演じました。

ころあいを見計らって 今度はこっちが突っ込んだのですが 相手の東京人は
会話を中断して怒ってしまったのです。
その後 お怒りの抗議メールが この方から私に届くこととなりました。

私としては それだけ突っ込んでおいて 私もかなりボケにまわって 
さんざんバカになってあげたのに 攻守逆になると 急に本気になって怒り出すなんて
ルールを分ってないなんていいたかったのですが、

約束事なしで考えてみると 確かに私はひどいことをいっているなぁと
自分でも気がつき 平身低頭謝った次第です。


大阪人が話しているのを聞くと おもしろいでしょ?
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