2005北海道〜東北 3

岩見沢健康ランドの朝。
いつものように早起きをして 朝風呂を浴びてから 出発することにした。
ここで朝ごはんを食べることが出来るらしいが(もちろん有料) 8時から営業ということで
待ちきれなくて 外へでた。
なんせ 走りたくてしょうがない。
それに 朝から良い天気。

途中 「ハウスヤルビないえ」という道の駅に立ち寄る。
早朝から農協経営のコンビニが営業している。
さすが 明るい農村 早起きは美徳なのだ。

売店で去年食べ損ねた完品の 「かんろ」という果物と ミニトマトを買って
前のベンチで朝飯にする。

かんろはタネまで食べられるそうで やってみたが まあ食べられないことはないか・・
バリバリコリコリ やってみるが 途中でやっぱりタネは捨てることにした。
実はニガ甘く 青臭いちょっとメロン臭いまくわうりという味だった。
まくわうりを知っている世代としては 懐かしくまた楽しい味覚との出会いだった。
ミニトマトは 酸っぱくて目覚ましにちょうどよかった。 

しばらく走って胸に目をやると 首から下げたカメラが 見当たらない。
どうやら さっきの道の駅でデジカメを忘れてきたようだ。
ミニトマトの撮影でベンチに置いてきたらしい。

30分くらいの距離を急いで戻って、元の道の駅に戻ってみると カメラは元のベンチに
そのままの状態で残っていた。

あーよかった!面倒なことにならなくて。
多分うちの地元なら 5分で行方不明だったとおもう。

近くにいた札幌のライダーさんと談笑して このことを話すと
「こっちだって 悪いやつはいるんだけどね」と笑いながら返された。

でも 私としては 北海道は良い人達ばかりだと信じたいな。

先へ進んで 神居古潭(カムイコタン)まできたところ リトルカブとモンキーのペアとすれ違い 今回はじめてのピースサインを交わす。

リトルカブとモンキーの組み合わせといえば 去年ご一緒した あきさんが今年この組み合わせで ちょうど今日 渡道されていて あわやと目を凝らしたが 彼女のは黄色リトル 今すれ違ったのは ベージュリトル・・・・・やっぱり違うか・・・

いくらなんでも3度目の正直は やっぱりなかったけど いまごろ どこかでこの空の下 元気いっぱい走ってるんだろう。今年は どこまでいったかな?

神居古潭はスピード取締りの名所 心してゆっくり走った。
もちろんこのバイクじゃ もともとあんまりスピードは出ないけど。。

旭川を過ぎ上川町へ進む。

上川町は日本一のラーメンの町をキャッチフレーズに 町おこしを行っている。

上川ラーメンは北海道4大ラーメンのひとつだそうだが(他は 札幌 旭川 函館)その味に際立った 特徴があるわけではないが 大雪の水で打った麺と 大雪の水で作ったスープ という約束事以外 他にきまりはなく 町内各店では 醤油 塩 味噌と 各店いろいろな流儀でラーメンを作っている。

駅前の一軒に入ってみたが 行列のできる店ではないようだが なかなか美味しかった。

久しぶりにトンコツ以外のラーメンを食べたような気がする。つちやのラーメン

上川から先サロマ湖まで行くには 普通なら層雲峡を通って 石北峠を越え 北見 網走 サロマ湖と走るのがセオリーだが 今回は別ルートを選んだ。

上川から滝上(たきのうえ)遠軽と通れば サロマ湖へショートカットできる。
勾配も少なくバイクも楽だ。

ただひとつの心配事は このルートだと ガソリンスタンドが少なく 不安が残ることだ。

今年は新兵器で対処しようと 灯油ポンプを用意した。
アルミの燃料タンクに スタンドでガソリン補給してもらうのに 苦労した経験から これを思いついた。

いったんバイクの燃料タンクから 燃料ボトルに灯油ポンプで給油して 減った分のガソリンを スタンドでバイクに給油すればそれでややこしいことはしないで済む。
灯油ポンプの長い足は半分にちょん切ってある。

燃料ボトルは シグなどのコンパクトストーブ用のものが一番いいことも 試行錯誤でわかった。
エンジンオイルなどの容器を代用すると 夏場は内圧が上がって 隙間からガソリンが気化して しらぬまになくなってしまう。
最悪は 内圧を逃がしきれず ボディに亀裂が入ってガソリンが噴出す。
夏場の過酷な条件では シグボトルが一番安心だ。
やはり 餅は餅屋・・・というところか。


滝ノ上のガソリンスタンド
向こうから来るバイクのライダーが 完全装備の雨仕度をしている。

彼らに聞いてみると わたしの行く方向は いま土砂降りの真っ最中だそうで いままさにそこから逃げてきたらしい。

しかたない コースを変更して このまま紋別まで北上して オホーツクまででてから 南下してサロマ湖に向かうことにする。
いささか遠回りになるが 時間はたっぷりある。 

案の定 予想は当たり 紋別まで濡れることなく 何とかたどり着いた。
そこからオホーツク沿いを南下すると 道が濡れている。
よく見ると つい今さっき 大雨が通り過ぎたような気配。

道路には大きな水溜りが 幾つも出来ている。しかもビールのように泡だっていた。
熱いアスファルトの上に 大量の雨が短期間に降って 溜まった水が泡立ったのだろう。

そんな道をどんどん辿っていくと やがて道は乾き サロマ湖の見える頃には ドライ路面になった。


私は船長の家に来るのは これが初めてだ。
道路不案内のため きょろきょろしながら走っていると それらしい建物発見。
見ると 師匠が笑いながら手を振っているのが見えた。

師匠は私の大型バイクの方の師匠で バイク歴ん十年。
大阪の人でBMW乗り その前のバイクはアプリリア。

私が猫バスやGSF1200に乗っているのも 師匠が前に乗っておられたから。

今回はスズキジェベル250XCで来られている。
リアの緑のBOXも実は おそろいである。

船長の宿は 師匠が予約を取ってくださって 泊まることができた。
さてさて 楽しみである。

うまく出会うことが出来て 喜んでいると 突然の大雨。
とうとう降り出した。
ぎりぎりセーフだったが 荷物を降ろすことさえ出来ないくらいの 突然の夕立に あっけに取られて 宿からしばらく外を眺めていた。

どうしたんだろう。地球温暖化で北海道のお天気も 最近は不安定だが 亜寒帯に近い北海道なのにスコールのような雨が降るようになった。
日本中どこもおかしくなってきている。

いやいや噂にたがわず 良い宿でした。

今年は新館が出来て 部屋はちょっとした旅館みたいにきれいだし なにより夕飯のボリュームには驚いた。

テーブルに並んだ 茹でカニや刺身 焼き魚などテーブルに乗りきれなかった。

この品々は 第一ステージで このあとも次々料理が運ばれてきた。茹でガニ カニシャブ 酢の物 刺身 焼き物 煮物 揚げ物 牡蠣 ホッキ貝 茶碗蒸し 鮭の氷頭なます 白貝 ヌタ ワカサギの南蛮漬け サラダ カニシャブ タラバガニの地獄蒸し 蒸し牡蠣 茹でたこ 北海シマエビ 吸い物 メロン かにごはん 毛がに ・・・まだあったと思うけど とても憶えきれない。

師匠にお聞きすると 年々迫力はなくなったとおっしゃるが この品数でも食べ切れなかったのだから もう充分である。
ここは民宿ということで 宿泊料もバリュー価格。
参考までに お値段は・・・・本州のカニ料理の民宿の半額くらいの値段。
どうやって 儲けを取るのか 一度聞いて見たいもんだ。

不本意ながら 随分食べ物を残してしまった。
かにさえ 半分も食べられなかった。毛がには丸まる一匹食べられなかった。

当夜は もったいないお化けの夢をみた。

師匠と師匠のお友達の三人で 同じ部屋に投宿したが 布団で寝るなんて ちょっと私らしくなかったかな。
明日から ハードボイルドで行くことにしよう。

私にとって ツーリングとは 硬い地面に寝ることなのだ。
でも たまにはこんな日もあってもいいのかもしれない。

師匠と一緒だし(師匠に感謝!)




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