無化調
ここ数年 食品業界では無化調という言葉が はやっています。
無化調= 化学調味料を使わないという意味です。
どこの食卓にもある 赤いキャップのあの調味料 中身はグルタミン酸とか イノシン酸などのアミノ酸の化合物です。

日本生まれのこの化学調味料は いまや沢山の国で使われているそうで 中華料理などでは なくてはならないものになっています。
この調味料 習慣性になるようで 使っていると物足りなくなって 使用量がだんだん増えていく傾向にあるようです。

使い慣れた人には 何ともないのですが 食べなれない人が多量に摂取すると 激しいアレル
日本でも このアレルギー反応を起こす方も症例があるようで 食後 熱が出たり 気分が悪くなったりして寝込む方もおられるようです。

この調味料が 日本の食卓に定着してから 日本人の味覚が変化したという人がいます。本来うまみというものは 個々の食品が自然にいくらか持っているものです。
これを化学合成して 沢山添加しようというのは 自然に反していることだと 私は思うのです。
とはいうものの いまやこの「うまみ調味料」(メーカーがいうところの)は 私たちが好むと好まざるに関わらず あらゆる食品に添加されています。
加工食品は言うに及ばず 半加工食品(干物など)や調味料(醤油や味噌) はては酒や甘味などにももれなく入っているようです。

これを排除することは もはや不可能でしょう。
だからといって この状況に流されるのも どうかと思うのです。
だから なるべくなら うちでは食卓にうまみ調味料は置きません。
レトルト食品なども なるべくなら 食べないようにしています。

料理の味付けは なるべくならシンプルなものに 生の魚を買って来て 自宅で煮るなり焼くなりしています。焼肉のたれやステーキソースなども 自分で作ります。

おかげで 加工食品を沢山食べている人よりは 多少は舌がだまされないようになっているかな?と思っています。

私に好きな麺類ですが 立ち食いソバなどは ときおりひどいものを食わされるときがあります。全部が全部ではありませんが カツオや昆布のダシを全く使わず うまみ調味料だけ(スープの素など)で ダシを作っている所もあるようで 食後の あとくちの悪い思いをたびたびしています。
しかしそれもこれも これらを食べないように 普段から気をつけているからこそ 分かるのであって(決して完全ではありませんが)普段から気をつけていないと 区別がつかないのではないかと思います。

案外 日本料理系は 中華料理よりは うまみ調味料にだまされないようです。
これは 調理法が比較的シンプルで 素材の持ち味を生かすことが重視される為 うまみ添加するとバランスが崩れる為と思われます。

ひどいのは 私の好きなラーメンです。
ラーメン業界では 多少のうまみ調味料は 当たり前の世界で 多量に使っても別に問題は無いというところも あるようです。

数年前 博多の長浜で 考えさせられることがありました。
その日は長浜で 屋台ラーメンを食べようと 行ってみたのですが 十数軒ある屋台の中から 地元で一番人気のところで食べようと いろいろ覗いてまわりました。

で 一番行列の多い店の 最後尾の列に並びました。
そこからは 裏から店主がラーメンを作っているところが見えました。
何気なく見ていると 店主がラーメン丼にスープを入れたあと 大匙山盛りのうまみ調味料をドバドバ入れているところが見えました。(カレースプーンで山盛り三杯くらい)

私はこれを見て あきれ返りました。長浜ラーメンといえば トンコツでダシをしっかりとってスープにします。あんなにうまみ調味料を入れたら トンコツスープなんてまともにとってないんだろうなあと思ったのです。

長浜では ちゃんとうまみ調味料添加なしのお店もあります。
博多へ行けば ラーメンを食べるのはここにしています。
こないだ行った時は 時間が合わず閉まっていて 残念なことをしました。

ラーメン界では 無化調というのが ひとつのムーブメントになりつつあります。
東京では 沢山の店があるらしく ブームのようです。
大阪や名古屋でも ボツボツ営業店が増えてきているらしいです。

無化調とまではいかなくても なるべくならうまみ添加の少ない物を 食べて行きたいものですね。自分の舌がバカにならない為に。
BACK                                        1   2